【LIVEセミナー】ラボグロウンダイヤモンドとは?

先日6月10日に開催された「はるたんLIVE販売会」ご視聴いただいた皆様ありがとうございました。今回は通常のLIVE販売会に加え、特別な企画として「ジュエリーセミナー」を開催させていただきました。日頃から皆様が抱いているジュエリーやダイヤモンドに関する素朴な疑問にお答えしながら、ルシルケイ代表の鈴木と共に、今注目を集める「ラボグロウンダイヤモンド」について、正しい知識を広めるべくお話しさせていただきました。

この記事を書いたスタッフ

ダイヤモンドアドバイザー 杉田晴奈
ダイヤモンドアドバイザー 杉田晴奈

日本グロウンダイヤモンド協会公認ダイヤモンドアドバイザーとしてダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドに関する専門知識を持ち、お客様にダイヤモンドの選び方や正しい価値を伝える活動を行っている。SNSを通してダイヤモンド市場のトレンドを発信。

「ダイヤモンドアドバイザー 杉田晴奈」は日本グロウンダイヤモンド協会のスタッフです。

目次

ラボグロウンダイヤモンドとは?

「ラボグロウンダイヤモンド」とは、その名の通り研究所(ラボ)で人工的に生成されたダイヤモンドのことです。天然ダイヤモンドが地球の奥深く、高温高圧の環境で長い年月をかけて形成されるのに対し、ラボグロウンダイヤモンドは、その天然ダイヤモンドが生成される過程・環境を人工的に再現した装置の中で、人間の手によって育てられます。

天然ダイヤモンドとの違い

最も重要な点は、ラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドと全く同じ化学組成(炭素原子のみで構成)、結晶構造、そして物理的・光学的特性を持つ「本物のダイヤモンド」であるということです。よく似たものとして「キュービックジルコニア」や「モアッサナイト」がありますが、これらはダイヤモンドに似せて作られた模造石であり、成分も特性もダイヤモンドとは全く異なります。それに対してラボグロウンダイヤモンドは、まさに「ダイヤモンドそのもの」なのです。肉眼で天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドを見分けることは非常に困難で、プロの鑑定士でも特殊な鑑別機器を使わなければ区別がつきません。

ダイヤモンドを「魚」で例えるなら

ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドの関係は、まさに「高級養殖魚」と「天然魚」の関係に似ています。

天然ダイヤモンド = 天然魚

天然ダイヤモンドは、広い海(地球の奥深く)で、誰の手も加わらずに、自然の力だけで育った「天然魚」のような存在です。

  • 希少性
    厳しい自然環境の中で、偶然が重なって育つため、捕れる量や大きさ、品質は自然任せ。そのため、特に良いものは希少で価値が高くなります。

  • 個性
     一匹一匹(一つ一つ)に、自然環境の影響を受けた独特の個性や特徴(内包物など)があります。それは「天然ものであることの証」とも言えます。

  • 歴史と物語
    長い時間をかけて育ち、私たちのもとへ届くまでに様々な歴史や物語を秘めている、というロマンがあります。

ラボグロウンダイヤモンド = 高級養殖魚

一方、ラボグロウンダイヤモンドは、人間が最新の技術と知識を駆使して、最適な環境で大切に育てた「高級養殖魚」のようなものです。

  • 品質の安定性
    徹底した管理のもとで育つため、品質が安定しており、均一で美しいものが計画的に作られます。傷や不純物が少なく、天然で同等の品質のものを探すのは非常に難しいレベルのものが比較的多く生産できます。

  • 倫理的・環境的配慮
    養殖場(研究所)内で育つため、過度な乱獲や環境破壊のリスクが少なく、持続可能性に配慮した選択肢と言えます。

  • 手に入れやすさ
    計画的に生産できるため、天然魚に比べて安定して市場に出回りやすく、より多くの人が手にしやすい価格帯で提供されます。

  • 「本物」であること
    天然魚も養殖魚も、どちらも「魚」であることに変わりありません。同様に、ラボグロウンダイヤモンドも天然ダイヤモンドと全く同じ成分と構造を持つ「本物のダイヤモンド」です。味や栄養価(物理的・光学的特性)は変わらない、というイメージです。

どちらを選ぶかは「価値観」次第

最終的に、天然魚と養殖魚どちらを選ぶかは、その人の価値観や目的によって変わります。

  • 「自然の恵み」や「一点ものの個性」に価値を見出すなら天然ダイヤモンド(天然魚)。
  • 「安定した品質」「倫理的な選択」「手の届きやすさ」を重視するならラボグロウンダイヤモンド(高級養殖魚)。

どちらも「本物」であり、それぞれの良さがあります。この例えで、ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違いが少しでも分かりやすくなりましたら幸いです。

天然ダイヤモンドにおける問題

1. 紛争ダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)問題

一部の地域で採掘されるダイヤモンドが、内戦や武装勢力の資金源となり、紛争を激化させ、人権侵害や暴力の温床となる問題です。特に1990年代のアフリカでの紛争が顕著でした。紛争によって多くの人々が命を落とし、強制労働、児童兵士の利用、住民の強制移住といった悲劇が引き起こされました。

2. 人権問題・労働問題

零細な採掘労働者は、過酷な労働にもかかわらず非常に低い賃金しか得られず、貧困から抜け出せない状況にあります。特に小規模な採掘現場では、子どもたちが学校にも行けずに危険な採掘作業に従事させられたり、低賃金で長時間働かされたりする児童労働の問題が深刻です。借金の肩代わりに家族ぐるみで働かされるケースもあります。

3. 環境問題

採掘が終わった後の土地が適切に復旧されず、放置されるケースもあります。水が溜まって蚊の繁殖地となったり、農地として再利用できなかったりする問題が生じます。

これらの問題は、天然ダイヤモンドの輝きを享受する上で、私たちが知っておくべき重要な側面です。これらの問題への意識の高まりが、ラボグロウンダイヤモンドへの関心を高める要因の一つにもなっています

お客様が選べる環境が大切

「天然ダイヤモンドかラボグロウンダイヤモンド、お客様が自由に選択できる環境」を提供することこそが、現代のジュエリー業界において非常に重要だと強く思います。

1. お客様の多様な価値観に応えるため

現代の消費者は、単に「高価なもの」「希少なもの」を求めるだけでなく、以下のような多様な価値観を持っています。

2. 正しい知識を提供し、納得のいく購買を促すため

「天然ダイヤモンドかラボグロウンダイヤモンドか」という問いに対して、お客様が正しい知識を持って判断できるように、販売側が正確な情報を提供することが求められます。情報が不足していたり、一方的な情報提供では、お客様は不安を感じたり、後悔する可能性があります。両方の選択肢があるからこそ、お客様は比較検討し、納得して購入することができます。

3. ジュエリー業界の健全な発展のため

ラボグロウンダイヤモンドは、ジュエリー業界に新しい風を吹き込む存在です。これを排斥するのではなく、適切に位置づけ、共存していくことが業界全体の発展に繋がります。

LIVEセミナーPlay list

毎週開催されるはるたんLIVE販売会ではラボグロウンダイヤモンドや色石、天然石ブレスレットやジュエリーといった定番商品に加え、オーダーメイドも積極的に受注しております。

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TIARA ティアラ

TIARAは国内・海外の婚約指輪・結婚指輪約40ブランドを取り揃えふたりの希望に合う品質や予算に合わせて選べるお店です。天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの両方を取り扱っており、顧客が実際に両者を比較検討しながら選択できる環境を提供しています 。

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「ダイヤモンドアドバイザー 杉田晴奈」は日本グロウンダイヤモンド協会のスタッフです

日本グロウンダイヤモンド協会

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